名古屋の弁護士の能勢洋匡です。
本日は、自賠責保険への被害者請求についてお話します。
1 自賠責保険と任意保険
⑴ 自動車を運転するにあたっ
・・・(続きはこちら) 名古屋の弁護士の能勢洋匡です。
本日は、自賠責保険への被害者請求についてお話します。
1 自賠責保険と任意保険
⑴ 自動車を運転するにあたっては、自賠責保険に加入することが、自動車損害賠償保障法(自賠法)により義務付けられています。
⑵ ただし、自賠責保険では、事故を起こしてしまった際の補償額に上限があるうえ、物的損害は補償されないことから、多くの方は、自賠責保険に加えて、任意保険にも加入されています。
⑶ 交通事故が発生した場合、通常、任意保険会社が対応することになりますが、自賠責保険会社による支払もなされています。
2 自動車事故と一括対応
⑴ 自動車事故でお怪我をされた場合、医療機関において治療を受ける必要があります。
⑵ 通院にあたり、事故の被害者に過失がないか、あっても過失が小さい場合には、加害者側の任意保険会社が、直接、医療機関に治療費を支払うことが多いです。
⑶ 任意保険会社は、治療費を支払った後、自動車損害賠償保障法(自賠法)15条に基づき、加害者の自賠責保険会社に対して支払った治療費を求償します。
⑷ 任意保険会社が、自賠責保険会社への請求を一括して扱うことから、一括対応と呼ばれます。
3 被害者請求
⑴ 被害者側の過失が小さくない場合や、加害者が事故の責任を否定している場合には、加害者側任意保険会社が一括対応をしないことがあります。
⑵ 被害者側保険会社の人身傷害保険が適用される場合、そちらから治療費が支払われますが、それもない場合には、被害者自身が加害者側自賠責保険に対して治療費等を請求する必要があります。
⑶ 自動車事故の被害者は、自賠法16条に基づき、加害者側の自賠責保険会社に対して、直接治療費や慰謝料等を請求することができます。
⑷ 交通事故の被害者が直接請求するため、被害者請求と呼ばれています。
4 被害者請求は弁護士にご相談を
⑴ 自賠責保険会社に対する請求は、被害者ご本人でも行うことができますが、必要書類を用意・作成する必要があり、人によっては難しいと思われることもあります。
⑵ また、相手方に事故の過失が全くない場合や、事故態様から、自賠責保険会社から治療費の支払いを拒まれることもあります。
⑶ 弁護士にご相談いただければ、被害者請求の方法や請求の見通しについてご説明できます。
⑷ 被害者請求を検討されている方は、一度、弁護士にご相談ください。